桂離宮 書院群の庭
[ 桂離宮 11月
]
新御殿の南と東には広い芝庭が広がり その端には紅葉が列植されていた。
中書院の東は苔庭に変わり 芝庭とは一直線にいけ込んだ敷瓦でくっきりと区画され 建物に沿って直線的に折れ曲がる雨落ちの溝と その間を真っ直ぐに伸びる飛石が整然と並んでいる。
雨落ちは両側に小石を並べて縁をとり その間に砂利が入れてある。
新御殿と中書院の間にある楽器の間の南面には広縁があり 手摺がめぐらされ ケヤキの一枚板で作られた腰掛がある。
広い芝庭で行われた蹴鞠や弓や駒競べを見るための 殿上人の桟敷であり 高い床下は雑役に従う地下の人々の控えの場であった。
苔庭に打たれた飛石は 地下の人々の通路とされていた。